最近、少し変わったご依頼がありました。
それは、普段は3Dパースやデザインの依頼をしない業種のお客様からのご相談です。
「敷地に対する平面図はあるけれど、それだけではクライアント先への提案が難しい。
全体計画のイメージおよび絵の様な提案図が欲しい」というご要望でした。
通常の流れと異なるご提案の背景
本来、全体の設計や個別の細かい設計が確定した後に3Dパースを作成するのが一般的な流れです。しかし、今回のお客様の場合は「全体イメージの共有」が先に必要とされていました。
なぜなら、クライアントの理解と合意形成のために、視覚的に分かりやすい提案が求められていたからです。
全体計画のイメージおよび絵の様な提案図が欲しい!3D提案図がもたらすメリットとは?
そうは言っても最初のコンセプトは今後の基盤にもなりえるので・・
平面図から3Dボリューム化へのステップ
そこで、既に完成している平面図を基に、以下のサポートを行いました。
今後の設計や計画によって変わっていくことも考慮しながら最初のコンセプト計画の提案およびデザインを行っていきます。
1.3D化してボリューム感を可視化
敷地全体のイメージを立体的に表現し、デザインの方向性や全体のデザインコード(ルール)を決定しました。ボリュームの形状や材質、色味そしてコンテクストをコンセプト化して全体デザインを理論立てて形成していきます。
2.3Dでのビジュアライズとプレゼンテーション支援
立体的な3Dデザインを作成することで、具体的な提案資料として使用できる形にまとめました。全体がある程度作り終わったらメイン部分のデザイン案を何点か出しながらそれに見合った全体デザインの確認および調整案を制作したりします。
3D化の費用とその合理性
通常の3Dビジュアライズのサポートとは異なり、全体のデザインコードや方向性の策定、さらには将来的に予想される問題への解決策の検討も含めて進めるため、コストは高くなります。しかし、この工程を踏むことで、以下のような効果が期待できます:
〇計画が進んでもブレにくい
初期段階でしっかりとデザインの軸を定めるため、後の修正が減り、全体の方向性が安定します。
〇クライアントの時間と検討効率を大幅に改善
3Dイメージを見れば、クライアントは「良い」「悪い」を直感的に判断しやすくなり、検討にかかる時間が短縮されます。
〇早い段階での合意形成が可能
提案が視覚的に伝わりやすいため、クライアントの理解が深まり、プロジェクトがスムーズに進行します。
ある程度ファーストヒアリングのお打合せで平面図を見ながらご要望や可能性および問題点を洗い出さないと何度も3Dを作ることになりコストやお客様の時間も無駄になったりもしますので、最初のお打合せである程度のデザインの方向性(形状、色味、材質、問題点)を決め、2度目のお打合せで案を何点か3Dでご用意しますのでコストも上がりやすくなります。また2度目のお打合せにて、その場で調整し納品させて頂きますので齟齬も減り合理的にプロジェクトを進めることが可能です。
日々優れたデザイナーや3Dクリエイターを探しておく重要性
このようなケースは、**「急に提案が必要になった!」**という場面でも起こり得ます。
日頃から信頼できる3Dクリエイターやデザインサポートチームを見つけておくことで、いざという時に素早く対応でき、クライアントの信頼を得る大きなチャンスにもなります。
3D提案で計画をブレさせないために
平面図だけでは伝えきれないイメージや方向性を、3D提案図を使って視覚的に共有することで、クライアントの理解を得やすく、計画をより効率的に進めることができます。
「全体イメージの共有をどうしよう…」と悩んだ際は、3Dビジュアライズサポートをぜひご検討ください。きっとプロジェクトの成功への第一歩になるはずです。