【事例】図面ゼロから2週間で大手企業プレゼンを成功させた話。6,000㎡複合施設のデザインディレクションの裏側
- 2025年7月18日
- 読了時間: 9分
更新日:5月29日
「このパースを、本社ビルのエントランスに飾らせていただきたい」
大手企業の担当者様より、そのようなお言葉をいただきました。
図面もボリュームスタディもない状態から始まったプロジェクトが、
なぜそこまでご評価いただけたのか。
今回はその設計プロセスをご紹介します。
図面ゼロから2週間で大手企業プレゼンを成功させた事例
プロジェクトのスタートは「配置図だけ」という状態でした
ガソリンスタンド(GS)の企画・施工を手掛けるクライアント様からご相談をいただいた時点で、手元にあったのは用途ごとのゾーニングを示した配置図のみでした。
設計図面はない。
ボリュームもない。
立面図もない。
しかし大手企業様へのプレゼンは迫っていました。
「イメージが伝わりにくい」という状況のまま打合せを重ねることへの課題を感じていたクライアント様より、ご相談をいただきました。
当初のご依頼は「3Dパースの制作」でした。
しかし打合せを重ねる中で、
デザインそのものがまだ存在していないことが明確になりました。
パースを作る以前に、空間のビジョンを設計する必要がありました。

なぜこのデザインになったのか——まず土地を読むことから始めました
約6,000㎡の敷地に複数の用途を誘致する複合施設計画。
デザインの方向性を決める前に、私がまず行ったのは「その土地を読む」ことでした。
計画地の歴史的背景、周辺環境との関係性、地域との調和の必要性。
GSという業態が持つ特性。
そしてクライアント様が大手企業様に対して
「何を伝えたいのか」というビジネス上の意図。
これらを丁寧に重ね合わせた結果、「屋根形状に地域のコンテクストを反映させる」という方向性が生まれました。
派手さや新奇性で勝負するのではなく、その土地に根ざした佇まいを持つ施設にする。
それが、ただのGSではなく「地域に長く愛される複合施設」として機能するための設計的根拠でした。
素材の選定、ランドスケープ計画、各棟の配置——すべてこの軸から逆算しています。

なぜ2週間で複数案を提示したのか
スケジュールに大きな余裕はありませんでした。
コンセプト提案は2回目のヒアリング時に実施しました。
時間的制約があったからこそ、早い段階でデザインの方向性を絞り込む必要があったからです。
複数案をご用意したのは、クライアント様ご自身が「なぜこの方向性なのか」を大手企業様に対して自分の言葉でご説明いただける状態を作るためです。
1案だけではどうしても「この案でよいのか」という迷いが残ります。
複数案を並べることで比較が生まれ、選んだ理由が言語化されます。
その「選んだ理由」こそが、大手企業様へのプレゼンで最も必要なものだと考えていました。
ASDOでは、単に空間を“綺麗に見せる”のではなく、
「誰に」「どんな心理変化を与え」「どう意思決定していただくか」
まで含めて、設計初期から空間整理を行っています。
図面化前のヒアリングやコンセプト整理、3Dを用いた方向性検討をどのように進めているのかは、こちらの記事でも詳しくまとめています。

3Dとアニメーションが「納得」を体験に変えました
最終的なプレゼン資料は、コンセプト資料・複数パターンの3Dパース・ウォークスルーアニメーションで構成しました。
図面のない状態から始まったプロジェクトだからこそ、視覚的な訴求力が重要でした。
数字や図面では伝わりにくい「この施設が完成したときの空気感」を、アニメーションで体感していただくことが目的でした。
結果として、大手企業の担当者様より「本社ビルのエントランスにこのパースを飾らせていただきたい」というお言葉をいただきました。
プレゼンが採択されただけでなく、空間のビジョンそのものをご評価いただけたということだと受け止めています。
クライアント様はその後、また別の大手案件もご受注されました。
平面図だけでは整理しきれない部分を補うため、ASDOでは日常的に3Dを用いた空間整理や視覚化サポートも行っています。「図面はある。でも、その先の空間デザインがまだ固まらない」という方向けに、Spatial Design Support(SDS)についてこちらで紹介しています。
「図面がない」は、デザインができない理由にはなりません
今回のプロジェクトを通じて改めて感じたのは、デザインの価値は図面の有無ではなく「なぜこの形でなければならないのか」という論拠の強さにあるということです。
土地を読み、用途を整理し、クライアント様のビジネス上の意図を空間として翻訳する。
その積み重ねが、図面ゼロから2週間で大手企業プレゼンを成功させた「エントランスに飾りたい」とおっしゃっていただけるビジュアルになりました。
「イメージはあるが、まだ図面がない」「プレゼンまで時間的な余裕がない」——そのような場面で、私たちの3Dデザインディレクションが力になれることがあります。
まずはお気軽にご相談ください。
プロジェクト概要 用途:ガソリンスタンド併設複合施設(約6,000㎡) 業務範囲:デザインコンセプト立案、外観デザインディレクション、3Dヴィジュアライズ、ウォークスルーアニメーション制作 期間:ヒアリングからコンセプト提案まで約2週間
私は、日本で建築士として活動した後、海外でもヴィジュアライズの経験を積んでおりました。その経験を活かし、ヒアリングを重ねながら、
計画地の歴史・コンテクスト
クライアント様のご要望
周辺環境との調和の必要性や有無
これらを反映した複数のデザインコンセプト含んだ内容を約2週間で3Dにてご提案しました。
この段階では、屋根形状、外観素材、ランドスケープ計画など、敷地全体をどう魅力的に見せるかを中心にディレクションしました。
本来、建築になりますので全体計画から各建物を設計する必要がある旨もお伝えさせて頂き設計のデザインの指針になる前段階の全体のイメージをご要望や歴史等を含んだコンセプトを練るところから始めさせて頂きました。
ASDOでは、このような「図面化する前の方向性整理」から、クライアント様と並走しています。
どのようにヒアリングし、比較案を整理し、3Dを使って意思決定を進めていくのか。
その全体の進め方については、こちらの記事で詳しくまとめています。
私自身、その時は設計事務所を開設しておりませんでしたので設計業務をすることはできずかつ設計は施工をされる別会社様で行うとのことでしたのでデザインディレクションと3Dによるビジュアライズを担当させて頂くことになりました。

大手案件を受注
まず初めに、誘致する建物のデザインもさることながらGSでしたので屋根形状や土地のコンテクストといった周辺環境や歴史も尊重したデザインも良いのではないかと数案3Dにてヒアリングお打合せから2週間くらいでご提案させて頂きました。
スケジュールもお客様へプレゼンするのも踏まえるとそこまで猶予があるわけではありませんでしたのでコンセプト提案を2回目のヒアリング時にさせて頂きデザインの方向性を決めさせて頂きました。
その後3Dを用いてデザインした新しい屋根形状や素材表現等可能不可能もご相談させて頂きながら、大手企業であるお客様へプレゼンテーションを私のクライアントの方からして頂きました。
その都度コンセプト資料や3Dパースの数パターンと分かりやすいウォークスルアニメーションといった視覚的にとてもリッチな魅力的になるプレゼンテーションをご用意させて頂き納品させて頂いておりました。
最終的にお客様に大変喜んで頂き、計画地にある本社ビルのエントランスに私の作成した全体図の3Dパースを飾りたいと仰って頂き、私のクライアントの方もその案件とはまた別の大手案件を受注することが出来たようで、3Dによる空間のデザインディレクションとヴィジュアライズによる分かりやすいイメージやご検討を可能にしたのかと思っております。
普段はこんな事をさせて頂いております・・。
クライアント方の内装デザインや設計または3Dヴィジュアライズによる設計事務所様等の3Dプレゼンテーションのサポートをさせて頂いておりますが、いつになってもお客様のお役に立て、笑顔を拝見できる時が最も幸せなときだとお仕事をさせて頂いて感じております。
〇website〇
〇Instagram〇
この他にも大手企業様から内装デザインでもなく、設計でもない3DのVRを用いて社員様の出張回数を減らしながら合理的に店舗検討するお手伝い等もさせて頂き、予想を超えたご相談があることを幸福に感じております。
何か合理的にご検討されたい場合は、コストはかかってしまいますが思っている以上にお役に立てる事があるかもしれません。
これからもクライアントの方のお仕事が楽になるような笑顔が見れるような仕事の仕方をしていきたいと思います。
AIを使った検討や、図面では伝わらない空間の可視化について、まずは雑談ベースで相談してみませんか? 滞在時間が長い記事を読んでくださる方ほど、深いお話ができることが多いです。
Simple collection of works





Architectural Solutions Design Officeでは住宅リノベーションや内装設計からお客様への力強い3DVIZのサポートも行っております。【建築士による】3D建築パース依頼サポートから3DDXへのアプローチとしても貴社の業務効率のための3Dレクチャーもさせて頂いております。
何かございましたらお気軽に貴社の右腕としてご利用ください。
最近ブログを読んでくださる方が増えていて嬉しいです。実務の合間に更新しているので、感想や具体的なお悩みがあれば、お気軽にフォームからどうぞ
その他おススメAI関連記事はこちら。
AIによるスピード検討と、建築士による正確な視覚化。 この両立で「プレゼンの質」を上げたい方は、まずはこちらのASDO サービス案内ページ をご覧ください。

